課題名 |
土壌データベース、国土数値情報等と気象、作物情報の対比による作物冷害の解析(186) |
課題番号 |
1998000810 |
研究機関名 |
農業環境技術研究所(農環研)
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研究分担 |
環境管理環境資源・土壌分類研農村景域研
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研究期間 |
完H06~H09 |
年度 |
1998 |
摘要 |
5年の東北地方の冷害で、気象条件がほぼ等しい狭い地域内で、品種・栽培条件も比較的揃った農家の圃場でも、対平年作収量比は著しく異なっていた。そこで、冷害被害の局地的な変動に対する土地及び土壌要因の影響を、土壌調査データから解析することにより、冷害に備える土壌改良及び管理への指針を得ようとした。数量化理論I類による解析から、土壌類型、作土深、作土の活性アルミ反応(黒ボク土性指標)及び比高の4要因が抽出された。土壌類型は、調査地区内にはグライ低地土を主体に26土壌統群が出現したが、それらを粒径組成の細粗、腐植層の存否、表層グライ化および透水性区分から14タイプに類型化した。土壌類型と冷害被害については、細粒質土壌では、強湿田型から乾田型へ還元が弱まるとともに収量比は高まるが、漏水田型では急激に低下する傾向が認められ、また、細粒質土壌に腐植層が存在すると、強湿田型では収量比が下がるが、漏水田型では上がる傾向であった。中粗粒・礫質土壌では収量比が著しく低いが、細粒質表土を持つか表層グライ化したものは悪影響が弱まる傾向であった。表面排水性の低下によって促進された表層グライ化は、半湿田型では収量比を下げるが、乾田型では収量比を上げた。作土深は10cmより浅いと収量比の低下が大きく、14cmより深いと冷害は軽減された。また、作土のアルミニウム活性の強い黒ボク質の土壌では収量比が下がる傾向であった。
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カテゴリ |
管理技術
栽培条件
水田
データベース
凍害
土壌改良
排水性
品種
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