課題名 |
カイコ皮膚における成長制御機構の解明(178) |
課題番号 |
1998003634 |
研究機関名 |
蚕糸・昆虫農業技術研究所(蚕糸昆虫研)
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研究分担 |
生産技術・養蚕チーム
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研究期間 |
完H09~H11 |
年度 |
1998 |
摘要 |
カイコの成長を細胞レベルで解析するために、クチクラ形成とクチクラを形成する真皮細胞の増殖を検討する必要がある。カイコの真皮細胞の培養技術を確立するために、皮膚の培養を行い、細胞遊出の起こる条件を探索した。カイコ皮膚を10%の牛胎児血清を含むMGM-450培地で培養したところ、皮膚からの細胞遊出は観察されなかった。しかしながら、皮膚を一旦カイコの体腔中に内部移植を行い、24時間後に摘出し、同様に培養を行ったところ、細胞の遊出が観察された。これらの遊出した細胞は培養を続けるに従い、シート状や網目状などの形態を示した。また、遊出せずにクチクラに付着した細胞の中には細胞の塊を作り、球状のベシクルを形成し、次第に大きくなった。細胞の遊出は20ハイドロキシエクダイソン1000ng/mlを含む培地で培養するとより顕著に認められた。これらの遊出してくる細胞は、形態、大きさ及び状況から考えて真皮細胞由来であると考えられるが、より詳細な検討が必要である。本課題の内容については新規課題「昆虫表皮サイズ決定メカニズムの解明」の中で検討を続ける。
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カテゴリ |
カイコ
低コスト
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