課題名 |
バチルス菌の産生する殺虫性毒素の特異性評価法(189) |
課題番号 |
1998003650 |
研究機関名 |
蚕糸・昆虫農業技術研究所(蚕糸昆虫研)
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研究分担 |
生産技術・虫害研
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研究期間 |
継H08~H11 |
年度 |
1998 |
摘要 |
カイコの中腸解離細胞を用いたバチルス菌Bacillus thuringiensis(BT菌)の殺虫性毒素蛋白質のin vitro検定法の開発を行うため、細胞調製に用いる蚕品種の検討及び、毒素の細胞への影響を細胞のアデノシン3燐酸(ATP)量の変動で客観的にとらえる手法の確立を図った。まず、2種類の交雑種を用いて1~3齢幼虫の毒素(Cry1Aa型)感受性を比較したところ、毒素の経口投与後、1齢幼虫は2日後より、2、3齢幼虫では1日後より死亡虫が出始めた。各齢期とも毒素の50%致死濃度(LC50値)は3日後より安定し、品種内ではほぼ同じ値を示した。次ぎに原種22品種の1齢幼虫についてLC50値を比較したところ、品種間で毒素に対する感受性に10倍以上の差があることが明らかとなり、中腸解離細胞の調製の際、蚕品種を考慮する必要があることが示唆された。さらに毒素を投与した中腸解離細胞を25℃で保温しATP量を経時的に測定したところ、4時間後より、対照区との間で明瞭な差が見られるようになり、8時間後は、毒素投与区(毒素濃度:4μg/ml)のATP量は対照区の1/4程度となった。これらの結果より、解離細胞への毒素の影響は毒素投与後4~8時間25℃で保温しATP量を測定することで検出可能となった。
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カテゴリ |
カイコ
害虫
桑
評価法
品種
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