課題名 |
てんさいにおける細胞培養系作出安定化技術の確立(63) |
課題番号 |
1999002291 |
研究機関名 |
北海道農業試験場(北海道農試)
|
研究分担 |
畑作センタ・てん菜研
|
研究期間 |
完S61~H10 |
年度 |
1999 |
摘要 |
てんさいの優良遺伝子型の栄養系として維持及び大量増殖する手法を確立し、育種や優良遺伝子型の維持・増殖の効率化を目的にてんさいの蕾培養に関して研究を行った。その結果、蕾培養条件に関しては、シュート形成率は系統の由来によって大きな変動が見られ、胚数性(単胚性、多胚性)では多胚系統がシュート形成率の高いことを明らかにするとともに、シュート形成に対してS1及びS3培地でホルモン濃度調整することにより有効であること、BA濃度が高いとシュート形成を抑制することを明らかにした。葯培養法に関しては、基本培地、ビタミン、ショ糖、ホルモン濃度、低温処理等について検討した結果、葯からのカルス形成にはNAAとBAの添加が有効でありことを明らかにした。また、抽苔茎・腋芽の培養に関しては、8時間日長が抽苔茎からのシュート形成、発根に有効であり、蕾培養よりも1個体から得られる外植片の数は少ないが、培養中にシュートが多数形成されることによる増殖率、蕾培養の困難な系統の増殖に本法が有効であることを明らかにするなど、種子増殖の困難な他殖性花粉親系統のペアクロス育種における遺伝子型の保存、雄性不稔系統及びその維持系統の増殖、バイオテクノロジー利用による育種的利用など、今後のてんさい一代雑種育種研究を推進する上での重要な知見が得られた。
|
カテゴリ |
育種
遺伝資源
寒地
水田
てんさい
品種
|