課題名 |
作物によるカリウム吸収能の機構解明(90) |
課題番号 |
1999000791 |
研究機関名 |
農業環境技術研究所(農環研)
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研究分担 |
環境資源・土壌生化研
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研究期間 |
継H10~H11 |
年度 |
1999 |
摘要 |
カリウム供給力の低い黒ボク土にカリウム源として鉱物(黒雲母、白雲母、カリ長石)を添加した小ポットで5作物(リクトウ、トウモロコシ、ヒマワリ、ラッカセイ、ダイズ)を栽培し、カリウム吸収を調査した。カリウム無添加の黒ボク土では、ダイズ、トウモロコシ、ヒマワリ、リクトウのカリウム吸収量はほぼ等しく、交換性だけでなく、非交換性カリウムである熱硝酸抽出のカリウムを吸収したものと思われた。一方、ラッカセイは置換性カリウムのみを吸収利用していた。黒雲母添加区では、リクトウとトウモロコシでカリウム利用率が優れており、熱硝酸態抽出カリウムだけでなく、非可給態と考えられていたカリウムも利用していることが明らかになった。白雲母区ではダイズとヒマワリのカリウム利用率が高かった。非可給態のカリウムを吸収した場合、鉱物の崩壊と共にケイ酸の放出が伴うと予想され、トウモロコシ跡地の可給態(酢酸抽出)ケイ酸を測定したところ、ケイ酸の蓄積が確認された。以上の結果、土壌中のカリウムに対して、作物間に吸収利用能力に差のあることが明らかになった。
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カテゴリ |
大豆
とうもろこし
ひまわり
らっかせい
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