課題名 |
ガの雌成虫に便乗する卵寄生蜂の寄主探索行動の解明と管理技術への応用(42) |
課題番号 |
1999003730 |
研究機関名 |
蚕糸・昆虫農業技術研究所(蚕糸昆虫研)
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研究分担 |
生体情報・行動調節研選択情報研
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研究期間 |
完H08~H10 |
年度 |
1999 |
摘要 |
卵寄生蜂Telenomus euproctidisは沖縄県ではタイワンキドクガ雌に、茨城県ではチャドクガ雌に便乗していることが野外捕獲虫で確認された。チャドクガおよびタイワンキドクガの性フェロモンを同時に設置したところ、茨城県ではチャドクガの性フェロモンに、沖縄県ではタイワンキドクガのそれに多くのハチが捕獲され、それぞれ系統の異なるハチであることがわかった。両系統のハチを交配させて得たF1はいずれも正常な生殖能力を示したことから、同種と確認できた。一方、スジキリヨトウの卵塊にはT.nawaiが寄生することが見つかり、このハチはスジキリヨトウの性フェロモン4構成分のみならず、単独成分にもある程度誘引されることがわかった。また、フェロモンを誘引源としてハチの分散能力を調べたところ、ハチの放飼1日後に放飼点から5mを中心に20mの距離でも捕獲された。寄主の性フェロモンはハチの野外密度のモニタリングに利用可能と考えられた。また、野外でのフェロモン処理はスジキリヨトウ卵塊に対するハチの寄生率にほとんど影響しなかったが、タイワンキドクガ卵塊ではやや高まる傾向があった。寄生率の向上については、ハチの密度が異なる条件での試験の反復が必要である。成果の一部は論文等で公表した。
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カテゴリ |
管理技術
性フェロモン
フェロモン
モニタリング
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