課題名 | 昆虫・植物循環伝搬微生物の宿主内増殖機構(76) |
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課題番号 | 1999003768 |
研究機関名 |
蚕糸・昆虫農業技術研究所(蚕糸昆虫研) |
研究分担 |
生体情報・共生媒介研(上席) |
研究期間 | 完H05~H10 |
年度 | 1999 |
摘要 | 昆虫と植物を循環伝搬する微生物については、これまで十分検討がなされておらず、それらの生態や生物学的性質は不明な点が多かった。本課題においては、これら微生物について、生態的、あるいは分子遺伝学的に幅広く解析を行うことを目的とした。クワ萎縮病ファイトプラズマについてはレーザスタイレクトミー法で師管液を採取し、同微生物をPCRで検出することに成功した。また媒介昆虫体内分布もPCRと電顕で明らかにした。循環微生物としてエルビニア、エンテロバクター等数種の細菌を分離し、宿主内増殖特性等諸性状を明らかにした。とくに、今回発見されたエンテロバクターの伝達性多剤耐性プラスミドは、圃場における薬剤耐性菌の出現要因の一つにも考えられ、意義あるものである。また、ドウガネブイブイ昆虫ポックスウイルスの楕円(封入体)蛋白遺伝子の全塩基配列を決定し、異種昆虫ポックスウイルスのものと比較解析を行った。これら成果の一部はさらに発展させるために新規経常課題に受け渡す。また残された問題であるファイトプラズマの人工培養についても新規課題の中で検討する。 |
カテゴリ | 萎縮病 耐性菌 薬剤 |