課題名 |
クロアワビの個体群維持機構の解明と種苗放流技術の向上(34) |
課題番号 |
1999005981 |
研究機関名 |
西海区水産研究所(西海水研)
|
研究分担 |
水産業研究・資源培養研
|
研究期間 |
完H08~H10 |
年度 |
1999 |
摘要 |
8~9年度に行った4回の放流実験の結果、クロアワビ人工種苗の発見数はいずれも放流直後急激に減少し、1週間で1/3以下となったが、死殻の発見数は放流数の1%以下であった。放流直後の観察では肉食性巻貝、ヤドカリ類による捕食が観察されたが、魚類による捕食は確認できなかった。水槽内において、オハグロベラ、ヤツデヒトデ、ヒメヨウラクガイによる捕食が確認された。水槽内における人工種苗の分散はヒメヨウラクガイの存在により促進され、同時にベラ類が存在する場合、ベラ類による人工種苗の捕食を増加させる傾向が認められた。海底地形による生残の違いは実験漁場の特性のため調査できなかったが、野外での観察の結果からは放流後の成長と生残は水深の浅い方がよく、放流後水深の浅い方へ移動する傾向があった。以上の結果から、底生性と遊泳性の捕食者が同時に存在する場合、シェルターによる防除は困難であり、魚類の活動が低下する冬季の放流、もしくは、底生性肉食動物の駆除が実用的であると考えられた。
|
カテゴリ |
病害虫
亜熱帯
くり
防除
|