課題名 |
イチゴに発生するアブラムシ伝搬性ウイルスの同定と簡易診断法の開発(287) |
課題番号 |
276 |
研究機関名 |
北海道農業試験場
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研究分担 |
生産環境・ウイ病研
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研究期間 |
完8~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
イチゴに発生するアブラムシ伝搬性のイチゴモットルウイルスについて、北海道で発生した株の同定を行うとともに、血清診断法を開発するためにウイルス純化と抗血清の作製を試みた。2年に亀田郡大野町で採集したイチゴのウイルス症状株(TH株)は、イチゴケナガアブラムシによって半永続的に媒介され、接ぎ木接種によるイチゴ野生種の判別品種での反応と病植物汁液から直径約35nmの球状ウイルスが検出されたことから、イチゴモットルウイルスと同定した。本ウイルスを31種の植物に汁液接種して寄生性を調べたところ、ツルナに局部感染することが判明し、これを利用してウイルス純化を行った。感染葉をホウ酸緩衝液で磨砕した後、四塩化炭素処理、ポリエチレングリコール処理、分画遠心、ショ糖密度勾配遠心の反復によって、多数の球形ウイルスが電顕観察され、純化法が確立した。しかし、260nmの吸光度が3~4の純化試料を得るのに1.5~3■の感染葉が必要であり、ウイルス収量は極めて低かった。上記試料を家兎に7回注射したが、良好な抗血清は得らず、ウイルスの抗原性が極めて低いものと考えられた。
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カテゴリ |
いちご
害虫
簡易診断
寒地
接ぎ木
つるな
品種
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