課題名 |
リンゴ果実肥大に関わる物質輸送遺伝子の解析(141) |
課題番号 |
131 |
研究機関名 |
果樹試験場
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研究分担 |
リンゴ・栽培生理研
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研究期間 |
完9~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
リンゴの果実の成熟肥大時期には、光合成産物がソース器官である葉から供給される。この光合成産物の蓄積を引き起こす原動力の一つとして、果実内への水の蓄積による浸透圧の増加が考えられる。細胞内および液胞内への水の移動を担う分子「水チャネル」の発現、機能を明らかにする目的で以下の実験を行った。材料は、「ふじ」を用い、果実の肥大が著しい開花期から定常期(5月上旬から8月下旬)までサンプリングを行った。肥大が著しい5/6~ 7/31のサンプルからRNAを抽出した。高等植物の水チャネルは、細胞膜型と液胞膜型の2種があるため、それぞれに特異的な保存部位を用いたRT-PCRを行い、増幅したDNAをサブクローンし配列を決定した。細胞膜型のプライマーでは4種類のリンゴ細胞膜水チャネル(Ap1-1, -2, -3, Ap2-1)を得た。また液胞型では1種類(At2-1)が得られた。細胞膜型のAp1-1, Ap1-2, Ap1-3は、お互いにAp1-2と1-3が95%の相同性を示し、Ap1-1とAp2-1も92%の相同性を示したが、Ap1-1とAp1-2は83~87%の値をしめした。他の植物との相同性は、80~85%の値を示した。また、液胞型のAt2-1は、ワタの液胞型のものに90%高い相同性を示し、ヒマワリやArabidopsis(Attip3)にも80%以上の値を示した。
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カテゴリ |
ひまわり
輸送
りんご
わた
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