フィトアレキシン合成酵素遺伝子の導入によるブドウの糸状菌病耐性品種の育成(271)

課題名 フィトアレキシン合成酵素遺伝子の導入によるブドウの糸状菌病耐性品種の育成(271)
課題番号 266
研究機関名 果樹試験場
研究分担 カキブドウ・育種研
カキブドウ・(上席)
研究期間 完9~11
年度 2000
摘要 我が国のブドウ栽培地帯は、気候温暖で多雨多湿のため病害が発生しやすく、抵抗性品種の育成が強く求められている。ブドウにおいて、ファイトアレキシンであるスティルベン(レスベラトロールおよびその誘導体)が抵抗性と強い関連があることが指摘されている。このため、レスベラトロール合成のキーエンザイムであるスティルベンシンターゼ遺伝子を抵抗性野生種(リパリア)から単離してアグロバクテリウム法によりブドウに導入し、糸状菌抵抗性品種を育成する。 これまで形質転換ができなかった巨峰について遺伝子導入を行い55個体の形質転換体を得た。そのうち34個体についてHPLCでパイシードの含量を分析した結果、含有量の最も多い個体では19.7μg/gで、多くの個体では5μg/g以下であった。灰色かび病菌の接種試験を行ったが、抵抗性の個体は得られなかった。 巨峰ではじめて形質転換体を得ることができたが、形質転換体からはレスベラトロールではなくパイシードが得られた。また、その量も少ないことからコサプレッションが起こっているとも考えられ、今後ブドウについては異なる抵抗性遺伝子を導入する必要があると考えられる。
カテゴリ 育種 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種 品種 ぶどう

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