課題名 |
国内外産米の理化学的特性の評価(102) |
課題番号 |
105 |
研究機関名 |
国際農林水産業研究センター
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研究分担 |
生産利用
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研究期間 |
完9~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
香り米の香り成分である2-アセチル-1-ピロリンの標品および重水素標識体を合成し、重水素標識体を用いた同位体希釈法による正確な2-アセチル-1-ピロリンの定量方法を確立した。この方法で、香り米幼苗・精米・玄米・モデル炊飯系に含まれる香り成分を測定したところ、含量は幼苗=玄米>精米≧モデル炊飯系となり、香り成分が炊飯過程ではなく、植物体内で生成していることが示唆された。この香り成分の生成経路推定のため、幼苗切片に各種アミノ酸を添加したところ、フェニルアラニン・トリプトファン・グリシン添加では香り成分の含量に差は見られなかったが、オルニチン・グルタミン酸添加ではコントロールの約1.5倍に、プロリン添加では約3倍に増加した。また、窒素15標識プロリンを同様に添加したところ、分子量112の窒素15標識2-アセチル-1-ピロリンが検出された。以上より、香り成分がプロリンから生成され、プロリン生成機構とも密接な関連があることが示唆された。また、プロリンの含量が香り米の香り成分を左右する要因であることが示唆された。
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カテゴリ |
香り成分
加工
品質保持
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