課題名 |
Zoysia属の分子マーカーによる連鎖解析と農業形質の遺伝解析(64) |
課題番号 |
64 |
研究機関名 |
草地試験場
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研究分担 |
育種・育種資源研
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研究期間 |
単11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
シバ(Zoysia)属は東アジアが原産地とされているC4植物であるが、冬期に休眠して凍害を回避するため、我が国の気候条件に適応した牧草・芝草として北海道南部から沖縄県先島諸島まで広く栽培・利用されている。その反面、緑度維持期間が限られていることが利用上の制約になっている。現在の育種目標は緑度維持能を含む農業形質の改良であり、遺伝解析を進めるために分子マーカーを用いた連鎖解析を行った。耐凍性に強弱の差のあるシバ(Z. japonica)とコウシュンシバ(Z. matrella)系統間で偽検定交雑を行い、得られたF1・F2集団について、葉身長・葉身幅・匍匐茎長・匍匐茎分岐の多寡・匍匐茎節間の着色程度・秋季の出穂程度などの形態的形質を調査した。また、初冬に採取した匍匐茎を凍結処理し、浸出する電解質量を電気伝導度計で測定することにより、耐凍性を評価した。一方でAFLPマーカー及びRFLPマーカーを用いて連鎖地図を作成し、得られたデータをQTL解析ソフトウェアにより検討・照合した。その結果、マーカー上で最も高い年次相関を示した形態的形質は葉身幅であったので、葉身幅はZoysia属分類の鍵となる形質であることが裏付けられた。また、F2個体の耐凍性は約3:1に分離し、耐凍性と連鎖する1つの主要なQTLマーカーの存在が明らかとなった。
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カテゴリ |
育種
飼料作物
凍害
品種
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