課題名 |
除草剤抵抗性雑草の定着、拡散条件と遺伝様式の解明(120) |
課題番号 |
100 |
研究機関名 |
農業環境技術研究所
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研究分担 |
環境生物・植生生態研
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研究期間 |
完9~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
除草剤抵抗性雑草の定着及び遺伝様式を明らかにする目的で、スルホニルウレア系(以下SUと略す)除草剤抵抗性アゼトウガラシの交配実験を行い、除草剤抵抗性の遺伝様式を解析した。その結果、アゼトウガラシのSU除草剤感受性個体間の交配では全てのF1実生個体が枯死した。一方、両親のいずれかに抵抗性個体を用いた交配実験では、いずれの組み合わせにおいてもF1実生個体の生残が確認された。これはアゼトウガラシにおけるSU除草剤抵抗性の遺伝は、優性遺伝子に支配されていることを示唆していた。そして、検定交雑試験の結果からアゼトウガラシのSU除草剤抵抗性は単因子優性であることが判明した。また、パラコート除草剤を全く使用しないハルジオン実験個体群で個体重分布の差異を比較すると、感受性個体群で著しく大きな個体が見られたものの、抵抗性個体群の平均個体重とは有意な差異は見られず、除草剤を使用しない環境下では、両者の生育に明らかな差異は見られなかった。また、パラコートを使用していたクリ園において抵抗性個体と感受性個体の出現数を調査した結果、感受性個体は著しく少なく、抵抗性個体が多かった。しかし、クリ園の内外に生育するハルジオンの抵抗性個体の分布は林内外において有意な差異は見られないものの、抵抗性出現率は林外でわずかに高い傾向が見られた。そして、抵抗性個体の多くは、個体が大きく栄養繁殖を行っていることが明らかになった。
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カテゴリ |
病害虫
くり
雑草
除草剤
抵抗性
とうがらし
農薬
繁殖性改善
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