課題名 |
大気微量気体の大気・海洋中濃度・組成の変動に関する観測的研究(169) |
課題番号 |
161 |
研究機関名 |
農業環境技術研究所
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研究分担 |
環境資源・気象特性研
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研究期間 |
完2~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
摩擦速度と顕熱フラックスを用いて拡散速度を求める改良傾度法を開発し、夜間など低風速条件下でもCH4フラックスを測定可能とした。農環研観測塔におけるCH4濃度の増加速度から広域的CH4フラックスを求め、周辺数Kmの範囲に秋季や冬季も夏季の水田に匹敵する発生源があること、観測露場草地では35~50マイクロg/(m2h)のCH4吸収があることを明らかにした。開発した手法を種々の生態系に適用して、CO2、CH4フラックスの収支を調べた。水田では、冷夏年(1993)と酷暑年(1995)の気象条件による水稲のCO2固定量は大きく変化しなかったが、土壌呼吸量等のCO2放出やCH4フラックスは夏季の温度に強く影響され、熱暑年のCO2放出は冷夏年の約2.5倍となった。ハス田のCH4フラックスは日最大0.5g/m2で水田の2倍以上であったが、日変化は水田より小さかった。レンコン収穫時期の放出を加えた年間のCH4放出量(90g)は水稲栽培期間中の4-8倍であった。釧路湿原のCH4フラックスは水田より小さく、日積算で0.07-0.2g/m2であった。CH4フラックスはCO2固定量の大きい植生ほど大きく、ハス田は有機肥料の投入が多いことから、他の植生よりCH4の放出は多かった。
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カテゴリ |
土づくり
肥料
水田
れんこん
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