課題名 |
流通過程におけるイチゴの品質変動の品種間差異(244) |
課題番号 |
243 |
研究機関名 |
野菜・茶業試験場
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研究分担 |
久留米・栄養繁殖研
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研究期間 |
完7~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
流通過程を通じて高品質果実を供給できる新たなイチゴ品種開発のための基礎知見を得ることを目的に研究を進めた。イチゴ果実中の糖及び有機酸の総量は気象条件等による変動が大きいが、組成比率は年次間の安定性が高かった。ビタミンC含量は年次間における収穫時期によるばらつきも小さく、非常に安定した形質であると考えられた。食味評価が優れる品種は、糖酸比特にスクロース比率が高く、糖・有機酸の組成の収穫時期を通じた安定性が高い傾向にあった。糖・有機酸の各組成含量を精度よく評価するためには、糖含量については収穫期間中に12回以上、各回24果以上、スクロース/フルクトース比については収穫期間中に2回以上、各回4果以上、また有機酸含量については収穫期間中に1回以上、各回3果以上、リンゴ酸/クエン酸比については収穫期間中に1回以上、各回4果以上調査する必要があると判断された。また促成イチゴの貫入試験による果皮及び果肉硬度の測定(プランジャー:直径3mmディスク状)では、プランジャー変位0.1mmごとの応力変化を採録できれば、貫入速度500~2,000mm/分により、品種ないし収穫時期による相違を的確に捉えることができると判断された。今後は高品質育種を効率的に実施するため、ビタミンC含量、糖・有機酸組成の遺伝性を明らかにする必要がある。
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カテゴリ |
育種
いちご
加工適性
高品質生産技術
品種
品種開発
良食味
りんご
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