課題名 |
不定胚誘導系を利用した遺伝子導入のための時期・組織特異的プロモータの単離(45) |
課題番号 |
35 |
研究機関名 |
中国農業試験場
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研究分担 |
作物開発・育種工学研
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研究期間 |
完11~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
遺伝子組換え手法の開発に関して多くの利点を持つ単細胞からの直接的不定胚誘導系において特異的かつ効率的に発現誘導を可能とする新規プロモータの開発を目的とし、ナタネ小胞子胚初期に強く発現する遺伝子22a1の5’領域P22a1の解析を行った。形質転換アラビドプシスにおいてP22a1は栄養器官において検出限界以下の発現誘導活性である一方、受粉後の種子形成過程においては胚発生のごく初期から胚およびサスペンサー特異的に強い発現誘導能を示した。形質転換ナタネの小胞子胚発生においては、P22a1は数細胞期において既に強い活性を示し、球状胚、心臓型胚、魚雷型胚においても極めて強い活性を示した。この発現誘導の特異性に必須な領域を検索した結果、アラビドプシスホモログとの相同性を示す303bpの領域のみでは活性がなく、その上流103bpを含む断片では完全な機能が認められた。既知の共通モチーフの有無はプロモータの特性に無関係であった。以上のことから、ナタネP22a1は胚発生の極初期から胚特異的に任意の遺伝子を発現させる活性を持つこと、高度に保存された配列はアラビドプシスには存在しないこと、そのシスエレメントの少なくとも一部は約100bpの領域に未知のモチーフとして存在していることが明らかになった。特許化を検討するとともに、未知モチーフおよびトランス因子の同定を課題化して進める予定である。
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カテゴリ |
育種
軽労化
高付加価値
受粉
新品種
なたね
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