課題名 |
イチゴのペクチン質側鎖分解酵素の特性解明(71) |
課題番号 |
57 |
研究機関名 |
中国農業試験場
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研究分担 |
作物開発・品質特性研
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研究期間 |
完11~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
ペクチン質側鎖を分解するイチゴ果実内在性ガラクタナーゼのcDNAを微生物等で発現し、その酵素特性を解明することを目的とした。ガラクタナーゼcDNAを2種類の大腸菌発現用ベクターに連結後、大腸菌に導入して15℃の低温から37℃まで変化させて培養し、細胞破砕抽出液のβガラクトシダーゼ活性を測定したが、活性は認められなかった。生産させるタンパク質にはベクター由来のニッケル結合ペプチドが付加されていることを利用して、17℃96時間培養した大腸菌より抽出したタンパク質をニッケルアガロースカラムで精製を行ったところ、カラムに結合した画分に、タンパク質生産誘導条件でのみ出現するタンパク質を確認した。これらのタンパク質のうちで最大分子量(102 kDal)のものは、ガラクタナーゼとこれに付加するペプチドを加えた分子量にほぼ一致した。したがって、完全長のガラクタナーゼタンパク質を大腸菌から取得することができた。ただし、この画分のβガラクトシダーゼ活性は全く認められなかった。また、イチゴガラクタナーゼcDNAを酵母発現用ベクターにも連結し、酵母に導入して培養したが、細胞内発現および分泌発現のいずれも酵素活性が認められなかった。酵素活性が認められなかった原因として、PCRによる変異が生じ、アミノ酸置換によりタンパク質の構造が変化した可能性が考えられる。
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カテゴリ |
いちご
加工
軽労化
高付加価値
品質保持
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