課題名 |
エンドファイト利用による土壌凍結地帯向きメドウフェスクの育成(156) |
課題番号 |
137 |
研究機関名 |
北海道農業試験場
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研究分担 |
草地・イネ牧研
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研究期間 |
完10~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
北農試の保存栄養系と育成品種および導入品種の種子におけるエンドファイト保有率を調査したところ、多くの品種・系統はエンドファイトに感染されていた。しかし、Sena由来の1栄養系からは家畜に有害なエルゴバリンが検出されたが、他の系統・品種では、家畜に有害なエルゴバリンとロリトレムBのアルカロイドは検出されず、耐虫性に係わるN-ホルミルロリンのみが検出された。このことから、メドウフェスク育種におけるエンドファイト利用の可能性が示唆された。種子中のエンドファイトは70℃、6日間の乾熱処理で発芽率を低下させずにエンドファイトを除菌することができた。越冬性に及ぼすエンドファイトの影響を解明するために、エンドファイトに感染した種子を供試して乾熱処理区と無処理区を設けて両者について耐凍性と雪腐病抵抗性の比較を行った。乾熱処理種子で耐凍性の向上がみられたり、一部でのみ雪腐病抵抗性の低下がみられ、越冬性に及ぼすエンドファイトの効果を明らかにすることはできなかった。また、エンドファイト感染有無個体間の正逆交雑後代の比較を行ったが、耐虫性のような明瞭なエンドファイトの効果は越冬性ではみられなかった。今後、同一植物体でのエンドファイトの除菌ないし接種による比較することが越冬性などに及ぼすエンドファイトの影響を明瞭にするために必要である。
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カテゴリ |
育種
寒地
規模拡大
飼料作物
抵抗性
品種
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