| 課題名 |
耐冷性強化物質及び高温処理による稲幼苗の耐冷性獲得機構の解明と関与遺伝子の単離(202) |
| 課題番号 |
177 |
| 研究機関名 |
北海道農業試験場
|
| 研究分担 |
地域基盤・冷害生理研
|
| 研究期間 |
完10~12 |
| 年度 |
2000 |
| 摘要 |
イネ幼苗を42℃6時間以上処理すると、低温枯死耐性が顕著に向上した。活性酸素除去系酵素のうち、APXの活性が高温処理で有意に向上し、高温処理後5℃で7日間低温処理した後でも高い活性を保持していた。APXaをプローブとして用いたノーザン解析により、APXaのmRNA発現量が42℃1時間処理で1.8倍に高まることが判明した。42℃6、9、12及び24時間処理区においてもmRNAのレベルはそれぞれ無処理区よりも有意に高かった。APXaのプロモーター領域の塩基配列の解析により、TATA-boxより81bp上流に、熱ショック転写因子(HSF)が結合するための最小限の熱ショックエレメント(HSE)モチーフnGAAnnTTCnが存在することが判明した。従って、APXaは、このHSEによって、HSPと同様に高温で誘導されると考えられた。APXaを過剰発現させた形質転換イネの低温枯死耐性を検定したところ、原品種の「ゆきひかり」の生存率が0%だったのに対し、形質転換イネT2世代31系統のうち、13系統で生存率が30%を越えた。以上の結果から、活性酸素除去系酵素遺伝子であるAPXaが高温で誘導され、その結果として幼苗の低温枯死耐性が著しく向上すること、及び高温誘導性APXaを利用して、イネの低温枯死耐性を強化できることが明らかとなった。高温誘導性APXaについては、特許出願準備中である。
|
| カテゴリ |
寒地
品種
|