課題名 |
落葉果樹の光合成、物質生産と気象要因との関係の解明(171) |
課題番号 |
152 |
研究機関名 |
果樹試験場
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研究分担 |
栽培・気象生態研
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研究期間 |
完元~5~(8)~(12) |
年度 |
2000 |
摘要 |
この課題は果樹の光合成特性を明らかにし,その物質生産研究に資することを目的とする.まず圃場条件下で使用可能な代表的な携帯用光合成・蒸散測定装置3機種の比較を行い,性能の差異を明らかにし補正法について検討した.ニホンナシ,オウトウ,リンゴ,カンキツなどの光合成能の品種間差を明らかにした.この研究の中で,早生品種は他品種に比べて光合成速度の低下が早い傾向や,高糖系普通温州は光合成能が高いこと,葉色が淡いリンゴ「さんさ」は他品種よりかなり光合成能力が低いこと,オウトウでは同じ品種でも台木によって差が最大約1.7 倍あることなどを明らかにした.また同位体トレーサー法を用いて,高糖系中晩柑の「不知火」は光合成能はそれほど高くないものの同化産物の果実への分配率が他品種より高いことを明らかにした.ブドウにおいて紫外線を除去した環境下で光合成能が高いことを示し,紫外線カットフィルムの有効性を示した.イチジクでは炭酸ガス施用により,光合成速度の促進,光飽和点の上昇,光合成適温の上昇を確認した.以上の成果は数回に渡って学会発表を行った.これらの研究は個葉の光合成能に関する試験が中心であり,今後は樹体あるいは園地レベルでの検討が必要である.
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カテゴリ |
いちじく
おうとう
環境制御
台木
品種
ぶどう
りんご
その他のかんきつ
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