課題名 |
カキウイルス病様症状の病原の単離・同定(189) |
課題番号 |
168 |
研究機関名 |
果樹試験場
|
研究分担 |
カキブドウ・病害研
|
研究期間 |
完8~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
カキ品種「刀根早生」の果実果頂部に十字型の黒色え死を生じる果皮障害の原因を明らかにするため、果皮障害の接ぎ木伝染性、草本植物に対する伝染性および果皮障害発生樹を接ぎ木接種した樹におけるウイルス粒子の存在等を調べた。果皮障害発生樹および対照正常樹の穂木を高接ぎ接種した「富有」の試験樹に指標植物として接ぎ木した正常「刀根早生」の伸長枝に初結実した接ぎ木2年目の果実の果皮障害の発生を調べた結果、正常樹接種区の果実には果皮障害の発生が認められなかったが、果皮障害発生樹接種区において果皮障害を発現する果実が認められ、「刀根早生」の果皮障害が接ぎ木により伝染することが明らかになった。果皮障害発生樹を接ぎ木した樹の翌年の新芽に、長さ約800nm、幅約12nmのウイルス様粒子が電子顕微鏡観察により検出された。以上の結果から、「刀根早生」果実に発生する果頂部果皮障害はウイルス病である可能性が示唆された。果皮障害発生樹の展開葉を磨砕した粗汁液をアカザ属、タバコ属およびホオズキ属の主要なウイルス検定草本植物に汁液接種し観察したが、いずれの接種植物においても病徴は認められず、供試草本植物への伝染は認められなかった。果皮障害の接ぎ木伝染性が明らかになったため、今後の防除指導に利活用される。
|
カテゴリ |
病害虫
害虫
かき
高接ぎ
たばこ
接ぎ木
品種
防除
ほおずき
|