課題名 | 天敵微生物利用による吸汁性害虫の新防除法の開発(242) |
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課題番号 | 216 |
研究機関名 |
果樹試験場 |
研究分担 |
保護・天敵機能研 |
研究期間 | 完8~12 |
年度 | 2000 |
摘要 | 昆虫病原糸状菌を用いたチャバネアオカメムシの防除技術を開発するため、チャバネアオカメムシに高い病原性を有する菌株の選抜を行った。研究室保有の昆虫病原糸状菌約700菌株に供試し、カメムシへの病原性を調べた。一次スクリーニングでは、Beauveria属290菌株中31菌株, Metarhizium属335菌株中20菌株に高い感染性が認められた。Paecilomyces属82菌株中には高い感染性を有する株は認められなかった。一次スクリーニングにより選抜したBeauveria bassiana 31 菌株及びMetarhizium anisopliae 20 菌株について二次スクリーニングを行い、LC50値およびLT50値を求め比較した。その結果最も高いカメムシ感染能を示した菌株は、M. anisopliae FRM515 株であった。本菌株のLC50値は6.0×10^4conidia/mlであり、1×10^7conidia/mlの分生子懸濁液を使用したときにおけるLT50値は4.9日であった。FRM515株の示した高い病原性は生物防除資材として有望であることを示唆した。有望菌株の特定を目指した本研究課題は初期の目的を達して完了するが、それらの効率的施用技術の開発等は独立行政法人農業技術研究機構果樹研究所において検討される。 |
カテゴリ | 病害虫 害虫 カメムシ 生物的防除 施用技術 防除 |