外来雑草の環境適応特性の解明(84)

課題名 外来雑草の環境適応特性の解明(84)
課題番号 70
研究機関名 草地試験場
研究分担 生産利用・栽培生理研
(農環研・保全植生研)
研究期間 完10~12
年度 2000
摘要 外来雑草の侵入後の動態を明らかにするために土壌撹乱試験を行った結果、現在蔓延しているイチビは耕起状態、侵入はあるものの蔓延していないアメリカキンゴジカは不耕起状態に適応していた。また、さく果の色と葉緑体DNAの遺伝マーカーを用いた系統解析の結果、イチビには栽培型、雑草型およびその雑種後代が存在することが明らかとなった。現在侵入しているものは雑草型で、国内には雑草型と雑種後代が現存していた。押し葉標本のDNA解析を用いて系統別の国内分布域の変遷を見た結果、雑草型の割合は戦後急増したことが判明した。以上の結果より、外来雑草の遺伝的変異の保持機構などは明らかにすることはできなかったが、イチビとアメリカキンゴジカの結果から、外来雑草の定着の過程では栽培条件などの人為的な環境要因が強く影響することが判明し、今後日本における栽培条件が変化することによって発生する外来雑草種の構成が変化する可能性が示唆された。また、イチビについては、現在発生しているものが、新たな侵入によるものだけでないことがわかり、現在の蔓延が濃厚飼料の原料である穀物輸入量の急増によるだけでなく、その他の要因が存在する可能性が示唆された。本成果は雑草学会で発表するとともに論文としてまとめて公表する。今後は侵入・定着した外来雑草の拡散機構を明らかにする必要があり、新規課題「繁殖様式の異なる外来雑草の拡散パターンの解明」の中で行う。
カテゴリ 病害虫 かき 管理技術 軽労化 栽培条件 雑草 飼料作物 繁殖性改善

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