卵子の成熟培養技術の改良(71)

課題名 卵子の成熟培養技術の改良(71)
課題番号 61
研究機関名 畜産試験場
研究分担 繁殖・発生分化研
研究期間 完10~12
年度 2000
摘要 ウシ未成熟卵子を利用した体外受精研究の進展に伴い、卵巣内のすべての卵子に正常な成熟分裂を体外で引き起こし、個体に発生させる技術が求められている。また、ウシなど一年一産の動物の遺伝資源をより有効に利用するために、世代間隔の短縮が求められている。しかしウシ原始・二次卵胞からの胞状卵胞への体外発育は困難であり、これら由来の卵母細胞を利用する技術は確立されていない。そこで本研究では、免疫不全であるヌードマウス腎被膜下に、原始・二次卵胞を含むウシ胎子あるいは成牛の卵巣片を移植して胞状卵胞への発育を試みた。その結果、マウス腎被膜下にウシ卵巣片が生着し、原始・二次卵胞から胞状卵胞を得ることに成功した。腎被膜下に生着した胎子卵巣中の胞状卵胞から卵子-卵丘細胞複合体の採取を試みたところ、2匹のマウスの卵巣片から20個が採取でき、これらを成熟培養したところ2個の第二成熟分裂中期の卵子が得られた。一方、ウシ卵巣を移植したマウスは数日で発情を開始し、その後マウスの周期とは異なる周期が観察され、ウシの卵胞がエストロジェンを産生していると考えられた。マウスの発情開始時期はドナー胎子の大きさによって異なり、36cmで約68、42cmで約55日、78cmと90cmで10日、成牛で14日であった。今後、マウス腎被膜下で発育したウシ胞状卵胞内卵子の成熟・受精・発生能のさらなる検討が必要である。
カテゴリ 遺伝資源 繁殖性改善

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