課題名 |
牛乳中の蛋白質とカルシウムの関係解明と制御技術の開発(113) |
課題番号 |
101 |
研究機関名 |
畜産試験場
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研究分担 |
栄養・大家畜研
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研究期間 |
完9~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
牛乳中のタンパク質とカルシウムの相互関係を明らかにし、高品質乳生産技術の開発に向けての基礎的知見を得ることを目的とした。(1)泌乳初期の乳牛において、カゼイン含量は乳タンパク質率と正の相関があり乳タンパク中のカゼイン率は80%であった。また、乳中のCa濃度は乳タンパク質率およびカゼイン含量と正の相関があったが、乳タンパク質率、カゼイン含量、Ca、Pなどの乳中成分は血漿中の遊離アミノ酸、Ca、P濃度を直接反映するものではなかった。(2)エネルギーバランスが負になりやすい泌乳初期において動員される体脂肪量と体タンパク質量を試算すると、タンパク質の動員量は脂肪に比べて少なく、その動員期間も短かった。また初産牛も体組織を動員して乳生産を補っていることがわかった。暑熱下においては、乳量、乳脂肪、乳タンパク質とも低下したが、これは乾物摂取量の低下によりエネルギー出納が負になったことが原因であると考えられた。 (3)バイパス率が異なる2種類の飼料を分娩4週前から分娩5週目まで給与したところ、分娩後5週間の体重、乾物摂取量、乳量、乳成分は給与飼料による影響を受けず、血漿遊離アミノ酸濃度、N出納成績にも両区に差はなかった。これは魚粉区の飼料中CPが低かったこと、分娩直後の乾物摂取量、乳量の立ち上がり、体重の推移は個体差が非常に大きいことなどが要因として考えられた。
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カテゴリ |
乳牛
輸送
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