課題名 |
環境負荷低減型肉用牛生産システム構築のための新技術導入効果の評価(189) |
課題番号 |
155 |
研究機関名 |
畜産試験場
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研究分担 |
飼養環境・システム研
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研究期間 |
完9~11~(12) |
年度 |
2000 |
摘要 |
肉用牛生産農家の規模拡大は着実に進んでいるが、一方で繁殖牛の過肥や肉質の向上を期待した飼料給与量の増加、肥育期間の延長による生産効率の低下と糞尿排泄量の増加が大きいと思われる。そこで近年、肉用牛の生産現場に導入されたボディーコンディションスコア(BCS)と枝肉形質に関する育種価評価が、生産効率向上に及ぼす影響を検討した。BCSについては黒毛和種繁殖雌牛112頭を用いて分娩前2、1ヵ月、分娩時、分娩後1、2ヵ月時点におけるBCSと超音波診断装置を用いて背脂肪厚(FAT)を測定した。BCSはFATの影響を強く受けており、FATに対する産次内回帰も有意であった。つまり、若齢牛において両者の関係が強かった。育種価については子牛市場において育種価情報を表示している島根県からデータ提供を受け、期待育種価公表の影響を検討した。脂肪交雑基準値については、育種価公表後は育種価水準が高いものほど肥育期間が長くなる傾向を示した。枝肉重量についても同様に、公表後は育種価水準に応じた肥育期間を示した。以上のようにBCS、育種価情報ともに、その有効利用によって生産効率の向上による環境負荷物質排出量削減効果が期待できることが明らかになったが、今後、その効果を数値化する必要がある。
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カテゴリ |
育種
環境負荷低減
規模拡大
新技術導入
肉牛
繁殖性改善
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