乳牛の体構成割合を推定するための重水分析法の確立

課題名 乳牛の体構成割合を推定するための重水分析法の確立
課題番号 102
研究機関名 畜産試験場
研究分担 栄養・大家畜研
研究期間 単12(S20000014)
年度 2000
摘要 泌乳初期における乳牛は体組織が泌乳へと動員される。このとき実際に動員される体組織の中身(脂肪あるいは蛋白質)を定量的に明らかにすることは、栄養素の体内配分、乳生産効率などを考える上で非常に重要である。屠殺をせずに家畜の体構成を知る方法として、尿素、カリウム40(K40)、酸化トリチウム(T2O)、重水(D2O)などを用いて推定する方法があるが、飼養現場で利用可能であり、かつ推定精度を求めた場合、安定同位体であり毒性も少ない重水を用いる方法が最も優れていると考えられる。近年、簡便で精度も高いガスクロを用いた方法が開発されたので、この方法を用いて乳牛における体構成成分推定のための重水分析法を検討した。供試牛に頸静脈カテーテルから0.9%NaCl・D2Oを注入し(250mg/kgBW)経時的に採血した。ガスクロで分析するには血漿から水分を分離する必要があり、そのための器具をまず制作し、疎水性白金触媒カラムを用いた全自動重水分析計で重水濃度を測定した。得られた分析値をSASのNLINプロシジャで解析し、重水の体内での拡散速度を測定することにより、体水分プールの推定、それに基づく体脂肪、体タンパク質を定量的に推定した。その結果、重水注入による乳牛の体構成成分推定は十分可能性があることが示された。しかし、体構成推定に用いたモデルの適応範囲や推定精度についてはさらなる検討の余地があると考えられた
カテゴリ 乳牛 輸送

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