ヤマトヒメミミズにおける胚発生と再生の制御機構の比較(22)

課題名 ヤマトヒメミミズにおける胚発生と再生の制御機構の比較(22)
課題番号 15
研究機関名 蚕糸・昆虫農業技術研究所
研究分担 遺伝育種・発生分化研
研究期間 完10~12
年度 2000
摘要 再生と胚発生は、細胞増殖、器官分化、パターン形成等によって完全な個体を構築するという点で共通しているが、多くの動物はごく限られた再生能力しかもっていない。このことから、高い再生能力を発揮するためには胚発生にはない再生現象特異的な機構が必要なのであろうと推測される。本研究では、著しい再生能力をもつヤマトヒメミミズを研究材料として再生と胚発生の制御機構を比較解析し、胚発生はするが再生力は低い多くの動物における再生能力強化法の開発のための基礎知見を得ることを目的とした。アルカリ性フォスファターゼをマーカーとした組織化学的解析や抗アセチル化チューブリン抗体を用いた免疫組織学的解析を行った結果、ヤマトヒメミミズの個体再生と胚発生はどちらも4~5日で完了し(25℃)全体的にはほぼ等しいタイムスケジュールで進行するが、体節や神経系の形成過程には違いが見られることから、異なる遺伝子が関与していることが示唆された。また、形態形成異常を示す温度感受性突然変異体が得られ、再生および胚発生における形態形成制御機構を遺伝学的に解析できる可能性が開けた。今後は、ヤマトヒメミミズの再生および胚発生を制御する遺伝子の単離と機能解明を「形態生理プロジェクト」の第2期課題として取り組む。
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