昆虫生体防御蛋白質の蛋白質工学的改変(78)

課題名 昆虫生体防御蛋白質の蛋白質工学的改変(78)
課題番号 61
研究機関名 蚕糸・昆虫農業技術研究所
研究分担 生体情報・生体防御研
研究期間 完8~12
年度 2000
摘要 昆虫抗菌蛋白質の応用を目的に、新規抗菌蛋白質の探索と改変を行った。タイワンカブトムシ3令幼虫に大腸菌を注射し、体液中に抗菌性蛋白質を誘導した。逆相HPLCを用い、黄色ブドウ球菌に対して抗菌活性を持つオリクチンおよびディフェンシンを単離した。両者のN末端アミノ酸配列を明らかにし、cDNAの塩基配列を明らかにした。カブトムシデフェンシンの活性部位を明らかにするため、12残基の部分ペプチドを64種類合成したところ、C末端アミドの19から30残基目までの部分が強い抗菌活性を示した。この部分ペプチドを短くしたものは22から30残基目までの8残基のものまで活性を維持していた。22から30残基目までの9残基のペプチドのアミノ酸置換を行い、更に強い抗菌活性、広いスペクトルを示す改変ペプチドを得た。改変ペプチドは細菌のみならず真菌に対しても抗菌活性を示した。また、これらの改変ペプチドは哺乳類細胞に対し毒性を示さなかった。MRSA感染マウスに改変ペプチドを注射したところ、50%以上の個体が生存した。成果の受け渡しは論文をとりまとめて公表する。実用化に向けて更に詳細な解析が必要である。
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