課題名 |
生体防御関連遺伝子の単離と発現制御機構の解析(81) |
課題番号 |
64 |
研究機関名 |
蚕糸・昆虫農業技術研究所
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研究分担 |
生体情報・生体防御研
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研究期間 |
止11~13(12) |
年度 |
2000 |
摘要 |
蚕ゲノム解析の一環として、感染時特異的に発現する遺伝子のクローニングとそれら遺伝子の転写調節配列の解析を行った。抗菌ペプチド、セクロピンB遺伝子のプロモーター上に、核蛋白質が結合する2種類の配列があることをゲルシフトアッセイによって発見し、ひとつは既知のkB様配列で、他方は新規の5塩基配列(CATTA)であると同定した。これらの機能を調べるため、レポーターとしてルシフェラーゼ遺伝子を連結したプロモーターをプラスミドに挿入し、蚕胚由来の免疫応答性培養細胞にトランスフェクションしたところ、CATTAを欠損プロモーターは、大腸菌由来のリポポリサッカライド(LPS)またはマイクロコッカスルテウス菌由来のペプチドグリカン(PG)による活性化が減少した。他の2種類の抗菌ペプチド、アタシンとレボシンのプロモーターについても同様の結果が得られたため、CATTAは少なくとも3種類の抗菌性ペプチド遺伝子においてLPSおよびPG応答配列として機能することが分かった。次に、3個の遺伝子を単離し(ヒトのrsu1ホモログ、フェノール酸化酵素のホモログ、機能未知の遺伝子)、大腸菌によって脂肪体で転写誘導されることをノーザンブロット解析により明らかにした。今後はCATTAに結合する転写因子の単離を行う必要があり、新規課題を設けて対応する。
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カテゴリ |
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