遺伝子塩基配列を利用した共生微生物の同定法の開発(86)

課題名 遺伝子塩基配列を利用した共生微生物の同定法の開発(86)
課題番号 69
研究機関名 蚕糸・昆虫農業技術研究所
研究分担 生体情報・共生媒介研
生物研遺伝資源センター
研究期間 完9~12
年度 2000
摘要 節足動物の共生微生物の遺伝子を解読し,微生物の種類を明らかにすると共に,検出・同定法を開発する。主として3種類の害虫について調査した。ツマグロヨコバイには細菌2種類とリケッチアが共生しており,前者はマイセトーム(菌器官)と卵巣にだけ感染しており,後者は全身に感染していた。2種の細菌は,proteobacteria の β-subdivision とフラボバクテリアに属した。ダイズサヤタマバエが寄生したダイスの莢のなか見られる白色の菌糸の培養に成功した。培養特性から,Dothiorella 属 の菌であると推定された。18S rDNA の塩基配列からも,小房子嚢菌類 Loculoascomycetes,クロイボタケ目 Dothideales,ボトリオスフェリア科 Botryosphaeria に属する,Botryosphaeria 属(Dothiorella 属の完全世代)の菌であると推定できた。マダニ類は体内からは,おもにCoxeilla 属菌が検出された。この Coxiella 属微生物の 16S rDNA 配列は,宿主ダニの種が同一であれば採取地が異なっても一致しており,共生する Coxiella とその宿主ダニとの共生関係は古くから維持されていることが伺えた。それらは Q 熱病原体 Coxiella burnetii とは系統的に区別できた。
カテゴリ 害虫 大豆

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