二枚貝類資源量評価のための生化学的手法の開発(14)

課題名 二枚貝類資源量評価のための生化学的手法の開発(14)
課題番号 10
研究機関名 瀬戸内海区水産研究所
研究分担 瀬戸内環境・浅海研
研究期間 完10~12
年度 2000
摘要 二枚貝類の資源量評価は従来成貝の生息量によって行われてきたが、資源の今後の動態を予測するためには浮遊幼生等の発生初期幼生や稚貝の量を海域で把握する必要がある。しかし、二枚貝類の幼生の同定は困難であり、計数、捕食者の推定および共存生物の干渉等、資源量を評価するための情報を収集すること自体が困難である。これらの問題点を解決するため、分子生物学的および免疫化学的手法を利用して発生初期の二枚貝の資源量を評価する方法を開発することを目的とした。全国各地のアサリについて、アサリのモノクローナル抗体を用いた抗体法、アサリ特異的プライマーを用いたPCR法がそれぞれほぼ適用可能であることを確認した。イソガニの消化管内容物中から室内実験により捕食させたアサリの存在を検出する手法の開発を行った結果、抗体法及びPCR法のいずれでもアサリ成分の存在を検出することが可能であった。これらをもとに広島湾のアサリ漁場で来遊幼生量、着底稚貝量および野外におけるヤドカリ類によるアサリ捕食率を調査した結果、アサリ幼生数は6月から7月初旬にかけ水深2mより5m層に多く、さらに、着底稚貝数とアサリを捕食したヤドカリの個体数の間には高い相関が認められ、ヤドカリ類がアサリ稚貝を捕食していることが証明された。当課題で開発された手法はアサリの初期生態の試験研究を実施している各県水産試験場等で活用が期待できる。
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