燧灘における漁場生産力モデル開発研究(27)

課題名 燧灘における漁場生産力モデル開発研究(27)
課題番号 21
研究機関名 瀬戸内海区水産研究所
研究分担 瀬戸内環境・浅海研
海区水産業・培養研
海区水産業・産業研
研究期間 完6~12
年度 2000
摘要 瀬戸内海におけるヒラメを中心とした生態系モデルを構築するための基礎調査を行った。本調査を通じ,ヒラメの産卵時期は4月頃を中心とする春先に限られ,浮遊仔魚の出現は5月にピークをもつことが明らかになった。また瀬戸内海中央部におけるヒラメの着底場探索により,本州側沿岸では着底稚魚が採集されず,四国側沿岸にのみ着底場が形成されることを確認した。ヒラメ着底稚魚の餌としてNipponomysis ornata が最も重要で,本種の多寡が魚食性への移行時期を左右していることが推察された。一方,沖合ではヒラメ未成魚期の主要な餌はホソトゲオハマアミで,本種の量的多寡がヒラメの分布に影響を及ぼしている可能性が示唆された。また,ヒラメの競合種の食性調査を行った結果,多くの底魚類がアミ類,端脚類やエビ類などの小型甲殻類に依存しており,小型甲殻類が瀬戸内海の高次生産を支える鍵動物群であることが明らかになった。これらのデータを基にヒラメを中心とした捕食・被捕食関係図を作成し,併せて別途に構築した種苗放流を考慮した浅海域の生産力モデルの基礎データとして活用した。一連の調査結果は,特にヒラメの種苗放流技術の高度化を図る上で重要な基礎資料になるものと思われる。一方,エネルギー循環における定量的把握が十分でなく,今後の研究課題として残された。
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