海産魚類における内分泌かく乱の実態の解明(68)

課題名 海産魚類における内分泌かく乱の実態の解明(68)
課題番号 53
研究機関名 瀬戸内海区水産研究所
研究分担 環境保全・水質研
環境保全・影響研
環境保全・(部長)
研究期間 完10~12
年度 2000
摘要 マコガレイの成熟異常、ビテロジェニンの誘導、海水中内分泌かく乱活性および原因物質濃度の視点で内分泌かく乱物質の沿岸性海産魚類に対する影響を調べ、平成10~12年度に実施した研究を総合的にとりまとめた。培養細胞の増殖を指標としたエストロジェン様活性が広島湾および福岡湾で測定され、活性は下水処理水の影響を受ける沿岸域で高かった。しかし、生殖腺の異常やビテロジェニンの誘導は認められず、エストロジェン様内分泌かく乱物質の海産魚に対する影響は明らかでなかった。海水中内分泌かく乱原因物質の濃度は、魚類の生殖異常を引き起こす濃度に比較して著しく低くかった。以上の結果から、沿岸域の海水中にエストロジェン様内分泌かく乱物質は存在するが、魚類に影響を及ぼすほど高濃度でないために、マコガレイの生殖に明確な異常が認められず、エストロジェン様内分泌かく乱物質の沿岸性魚類に対する影響は著しくないと評価することができた。これらの影響実態把握に関する結果は、内分泌かく乱物質に係る沿岸域の海洋環境保全指針の策定に貢献することができる。
カテゴリ 成熟異常

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