課題名 | ヒラメ稚魚の浅海成育場における収容力評価手法の開発(38) |
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課題番号 | 28 |
研究機関名 |
西海区水産研究所 |
研究分担 |
海区水産業・資源培養研 (科学技術振興事業団) |
研究期間 | 完10~12 |
年度 | 2000 |
摘要 | 増殖場造成の基礎資料となるヒラメ稚魚収容力の評価を目的とした。若狭和田浜において成育場とその沖側の岩礁周辺域のヒラメ密度,摂餌状況を調査し,岩礁周辺域は,成育場からの移出過程で利用されるとともに,年によっては成育場としても機能していることを明らかにした。加津佐前浜において,過去5カ年のヒラメ及びアミ類推定資源重量の季節変化から餌生物がヒラメ収容力を規定していることを示した。ヒラメ資源重量の変化にロジスチック曲線を当てはめ,収容量の上限値を求め,上限値(Pomax)と資源重量が急激な増加を始める時期(初期)及び増加率が低下する時期(末期)の推定アミ類資源重量(My)に直線式を当てはめ,初期については,My=12.06×Pomax-111.2,末期については,My=4.75×Pomax-5.4の関係を得た。また,過去7年間のヒラメ及びアミ類推定資源尾数の季節変化を整理したところ,着底期である4月のアミ類(MyN)と5月の0歳魚(PoN)分布密度に高い相関関係が認められ,Po=0.0079×My+1.99の関係を得た。これらの式は種苗放流尾数の決定や増殖場造成効果の推定を行う際に活用できる。なお,アミ類種組成や成育場の水温に海域差があるので,関係式を複数海域で求めて係数の変化と海域環境との関係を明らかにするとともに,関係式の妥当性をさらに検討することが望まれる。 |
カテゴリ | 亜熱帯 くり |