ジーンサイレンシングに関与する遺伝子とシグナルの解析

課題名 ジーンサイレンシングに関与する遺伝子とシグナルの解析
課題番号 2002002701
研究機関名 農業生物資源研究所
研究分担 農業生物資源研究所 基盤研究部門 遺伝資源研究グループ 上席研究官1
農業生物資源研究所 植物生命科学研究部門 生理機能研究グループ 特待研究員
農業生物資源研究所 植物生命科学研究部門 生理機能研究グループ 耐病性研究チーム
農業生物資源研究所 植物生命科学研究所 分子遺伝研究グループ 遺伝子修飾研究チーム
農業生物資源研究所 植物生命科学研究所 新生物資源創出研究グループ 植物細胞工学研究チーム
研究期間 継続2001~2002
年度 2002
摘要 ウイルス外被タンパク質遺伝子をジーンサイレンシングの標的とするタバコを作出し、タバコにおいてウイルス抵抗性をもたらすことを確認した。植物細胞内の重要な蛋白分解装置であるプロテアソームを精製し、性質を調べた。さらに、プロテアソームのサブユニットの遺伝子を単離し、それを用いて植物での発現を解析し、増殖の盛んな部位で発現が高いことを明らかにした。また、26Sプロテアソームを構成する約31個のサブユニットの遺伝子群のうち、調節サブユニット遺伝子の一つ、Rpn10遺伝子をイネに導入した形質転換体を作出し、その影響を解析した。Rpn10過剰発現イネでは、分けつの遅れや暗所での子葉鞘展開の遅れなどが観察された。これらはオーキシン反応の異常による形質の変化と考えられた。過敏感細胞死は、病原体に感染した細胞の自殺であり、病原体を感染部位に局在化させ全身に蔓延させないための植物特有の自己防御機構である。この細胞死は、生き残った健全組織を再感染から守るため、植物体全身にさらなる病害抵抗性を誘導する。同調的な過敏感細胞死誘導系を用い、細胞死が起こる前にその発現が抑制あるいは活性化される遺伝子の機能解析を行い、過敏感細胞死には、光合成装置である葉緑体が重要な働きをすること、カルモジュリンが誘導抵抗性に関与することなど、多くの新規知見を得た。また、全身抵抗性誘導のシグナル物質とされるサリチル酸が、転写後抑制型ジーンサイレンシング(PTGS)を誘発させることでウイルス核酸の特異的分解を促進しウイルス抵抗性を誘導することを発見した。さらに、いままでPTGSがその植物当代限りの現象で後代には伝わらないことの原因は“減数分裂ないしは受精などの特定のステージで解除される”ためと言われていたが、実は “PTGSは細胞分裂によってリセットされ、種子では生殖細胞に分化する以前に行われていた活発な細胞分裂によってPTGSがすでに解除されており、PTGSが伝えられる前に親細胞から隔離されるために、次世代にPTGSが伝わらない”ことを示した。
カテゴリ たばこ 抵抗性 病害抵抗性

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