エレオカリスにおけるC3-C4光合成型の変換とそれに伴う光呼吸の制御機構の解析

課題名 エレオカリスにおけるC3-C4光合成型の変換とそれに伴う光呼吸の制御機構の解析
課題番号 2002002715
研究機関名 農業生物資源研究所
研究分担 農業生物資源研究所 植物生命科学研究部門 生理機能研究グループ 物質代謝研究チーム
研究期間 継続2001~2002
年度 2002
摘要 エレオカリス属の水陸両生植物は、生育環境の違いにより葉構造と光合成型を様々に変換し、C3,C4光合成の発現調節機構を解析する上で有用なモデル実験系である。本年度は、C3,C4変換に伴い、光呼吸特性がどのように調節制御されているのかを検討した。エレオカリス属植物の陸生型では、葉肉細胞にRubiscoを蓄積しているが、CO2補償点は典型的なC4型の値を示した。Eleocharis viviparaに対する植物ホルモンによるC3,C4形質の誘導実験から、光呼吸鍵酵素グリシンデカルボキシラーゼ(GDC)の細胞特異的な発現とクランツ型構造の分化とは、独立に制御されていることを明らかにした。十数種のC4植物について、維管束鞘におけるGDCの発現を免疫電顕法で解析し、GDCの蓄積量はNADP-ME型で少なく、PCK型とNAD-ME型で多いこと、それには維管束鞘葉緑体のグラナの発達程度と関連があることを明確にした。イネの葉鞘は、出穂前に一時的なシンク器官としての役割をもつ。葉鞘の炭素代謝における構造と機能特性を明らかにするため、デンプンの部位別蓄積パターンを検討し、デンプンは葉鞘の基部ほど多量に蓄積しており、葉鞘の中間部では維管束鞘にのみ蓄積していることを明らかにした。また、ショ糖リン酸合成酵素やショ糖合成酵素等の炭素代謝酵素の蓄積パターンにも、これに対応して部位特異性が見出された。
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