南米、アフリカ等の不良土壌における作物の適応機能の解明と栽培技術の開発

課題名 南米、アフリカ等の不良土壌における作物の適応機能の解明と栽培技術の開発
課題番号 2004005415
研究機関名 国際農林水産業研究センター
研究分担 国際農林水産業研究センター 生産環境部
協力分担関係 EMBRAPA大豆研究センター(ブラジル)
研究期間 継続2001~2005
年度 2004
摘要 窒素に係わる牧草の環境改善機能に関し、Brachiaria humidicolaの根滲出物中の硝化抑制活性は、NH4-N の存在により促進されることがわかった。この活性はNH4-N 存在下では広いpH の範囲で安定であるが、NH4-N 非存在下ではpH>4.5 で不活性化する、というモデルが提案された。植物の不良環境適応機能に関しては、低肥沃土壌への適応性ならびに干ばつへの適応性について研究を進めた。サヘルの土壌の窒素肥沃度について、まずPEON(リン酸緩衝液抽出有機態窒素)は土壌中での分布と保持時間からみて、サヘル作物の重要な窒素給源であると推察され、またPEON とインキュベーションN は、可吸態窒素の簡便な指標となりうることがわかった。窒素安定同位体自然存在比法により、Cassia mimosoidesをはじめとするサヘルの休閑地植物のいくつかが、土壌窒素肥沃度の維持・向上に貢献していることが示された。サヘルの主要マメ科作物であるササゲ遺伝資源の評価(140 品種・系統)が本年度から開始され、窒素固定能における遺伝的変異が広いことから、優良系統の選抜の一つの指標としたい。ダイズの耐乾性についてはまず国内ポット試験により、水利用効率と炭素安定同位体分別率との直線的な関係が認められた。現地試験からはブラジル産耐乾性ダイズ品種BRS-183 は、干ばつ時においても旺盛な水吸収能により高い物質生産速度を維持したものの、水利用効率は低かったという結果が得られた。一方、Conquista の水利用効率は高く、BRS-183 とは異なった耐乾性機構を有すると思われた。また、不良環境耐性作物の開発に関してその現地適応性検証は重要であり、本年度から作物の生育・収量形成に関する遺伝的・環境的変異についての解析手法を導入した。
カテゴリ 遺伝資源 栽培技術 ささげ 大豆 品種

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