課題名 | 東南アジアの沿岸、マングローブ汽水域生態系における水産重要魚種資源の変動過程の解明 |
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課題番号 | 2005007509 |
研究機関名 |
国際農林水産業研究センター |
研究分担 |
国際農林水産業研究センター 水産部 |
協力分担関係 |
国立水産研究所(マレイシア) |
研究期間 | 完了2001-2005 |
年度 | 2005 |
摘要 | マレーシア半島域の重要魚種であるフエダイ類の資源動向についてもモデル分析し、SPR(加入量に対する産卵資源量)が20-35%必要なのに6%と低水準にあり、資源が乱獲状況にあることを示した。ハタ類、フエダイ類の生物調査では、体長が50mm前後になるとマングローブ汽水域に進入し、アミやエビ類などの表性甲殻類を餌に成長し、半年から一年後150~200mmに達すると再び外海へと戻ることが明らかになった。マングローブ汽水域内では川の流心部より縁辺の浅い地域に多く生息する傾向が認められた。表性ベントスの主要構成種は、ムルボック並びにマタン汽水域ともほぼ共通していたが、その一方でA. indicusがマタンでは周年にわたって主要群となっているのに対しムルボックでは機会的出現であるなど、群集構成に若干の差が認められた。胃内容物調査から、ハタ類、フエダイ類は地場の餌生物に依存していることが確認された。表性甲殻類の生物量は、マタンでは、ムルボックに比べおよそ5倍高い生物量を示した。両水域とも河口から上流にかけて甲殻類群集組成が移り替わることが明らかになった。 |