(1)ゲノム情報に基づくタンパク質の構造と機能の解明

課題名 (1)ゲノム情報に基づくタンパク質の構造と機能の解明
課題番号 2006008618
研究機関名 農業生物資源研究所
研究分担 農業生物資源研究所 タンパク質機能研究U
研究期間 新規2006-2010
年度 2006
摘要 (1)植物の光シグナル伝達機構の構造生物学研究では、ダイマー形成能を有するPHYB(621-782)とPHY特異的脱リン酸化酵素PAPP5のTPRドメインについて有力な結晶化条件を見出した。(2)オーキシン情報伝達系の研究では、トウモロコシ由来CBP1の完全長cDNAを取得するとともに、全長ABP1を利用した親和架橋法による相互作用タンパク質の探索実験系を構築した。(3)Nodファクター受容体の研究では、不溶性タンパク質として発現されるNFR1及びNFR5の細胞外リガンド結合ドメインの各種フラグメントについてリフォールディング条件を検討し、低pH条件での可溶化を実現した。(3)SUMOリガーゼの研究では、PIAS/Sizファミリーに共通のSAPドメインの構造機能解析を行った。酵母Siz1についてはSAPのNMR溶液構造とDNA結合領域を特定した。イネSiz1についてはNMRシグナルの連鎖帰属を完了しDNA結合領域を特定した。また、植物のPIAS/Sizファミリーには特異的なPHDドメインが存在するが、イネSiz1のPHDについてNMRシグナルの連鎖帰属を完了し、トリメチル化ヒストンH3結合領域を特定した。(4)幼弱ホルモン結合タンパク質の研究では、カイコ由来レチノイン酸結合タンパク質(RABP)についてNMRシグナルの連鎖帰属を完了して二次構造領域を特定した。(5)糖質代謝関連酵素ネットワークの研究では、直鎖状末端ガラクトースにのみ作用する糸状菌由来a-ガラクトシダーゼaGal-Iの結晶構造を決定した。直鎖状末端ガラクトースと側鎖ガラクトースの両方に作用するイネ由来aGalが単量体なのに対して、aGal-Iは4量体構造を形成し、その分子間奥に触媒部位が存在するため、側鎖ガラクトースの進入が困難となり高い基質特異性を示すものと考えられる。(6)生体内におけるタンパク質の生合成・分解機構に関する研究では、構築を進めていたカイコプロテオームデータベースを生物研ホームページ上に公開した。本データベースでは4齢1日目から成虫まで22日間にわたる主要組織から抽出されたタンパク質の二次元電気泳動像を時系列的に掲載しており、特定タンパク質の発現の時間的な推移を観測することが出来る。現状において最も情報量の多いデータベースであるカイコの成長に伴うタンパク質の生合成・分解機構の解明に大きく貢献するものと期待される。(7)質量分析によるGMO高速検出システムの構築では、システムの構築にあたって最重要な核酸のイオン化条件の最適化に向けてさまざまな方法を検討した。
カテゴリ カイコ データベース とうもろこし

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる