課題名 |
1)熱帯土壌の適正管理技術の開発 |
課題番号 |
200709665 |
研究機関名 |
国際農林水産業研究センター
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研究分担 |
国際農林水産業研究センター,生産環境領域
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協力分担関係 |
ICRISAT
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研究期間 |
2006-2010 |
年度 |
2007 |
摘要 |
「アフリカ土壌」プロジェクトでは、実験圃場を使った技術開発のための基礎研究はおおむね完了し、現地実証試験に重点を置いた体制が整った。「熱帯土壌管理」プロジェクトでは、連用試験で蓄積されてきたデータを使ってのシミュレーション解析に進展が見られた。(1) 「アフリカ土壌」プロジェクト(【プロジェクト目標】 西アフリカのサヘル地域の砂質土壌において、有機物が肥沃度の向上に果たす役割を明らかにし、限られた在来有機物資源の有効活用による土壌肥沃度改善のための技術を開発する。)19 年度の主要実績:・ 風成粗大有機物(粒径が0.2mm 以上)の移動量を精度よく測定できる全く新しい捕捉装置を開発した(19 年度 研究成果情報)。・ 耕地内に休閑帯を設け休閑帯内に生育する植物により肥沃度の高い風食飛散物をトラップする栽培形態(「耕地内休閑帯」利用による栽培)を提唱した。捕捉装置で得られたデータに基づくシミュレーションの結果、「耕地内休閑帯」の最適幅は5 m と見積もられた。ファカラ地区の1 村における「耕地内休閑帯」を利用した栽培の実証試験では、トウジンビエの増収が確認された。・ 西アフリカのサヘル地域の砂質土壌の可給態窒素量は、土地利用や有機物施用の方法の違いにかかわらず、リン酸緩衝液による土壌抽出液の280 nm の吸光度で簡便に測定できることを示した(19 年度 研究成果情報)。・ ファカラ地区の資源動態地理情報のメタデータを、JIRCAS のホームページで公開し、公共財としての利用性を高めた(19 年度 研究成果情報)。(2) 「熱帯土壌管理」プロジェクト(【プロジェクト目標】 東南アジア地域において、土壌肥沃度管理の適正化や適正農業規範(Good Agricultural Practice: GAP)導入の動きに対応し、農地管理技術の効果を明らかにすると共に、これらの技術の総合的効果の評価モデルを開発する。)19 年度の主要実績:・ タイでのトウモロコシ長期連用試験のデータを気象-作物-土壌シミュレーションモデルDSSAT に適用し、適切なパラメータの選択により最近10 年間の実測値に近い予測が可能となった。また、DSSAT の土壌サブモデルCentury を用い、土壌有機炭素の予測が実測値に近くなることが確認された。
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カテゴリ |
管理技術
とうもろこし
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