(1)地球環境変動が農業生態系に及ぼす影響予測と生産に対するリスク評価

課題名 (1)地球環境変動が農業生態系に及ぼす影響予測と生産に対するリスク評価
課題番号 200709654
研究機関名 農業環境技術研究所
研究分担 農業環境技術研究所,大気環境研究領域
協力分担関係 岐阜大
研究期間 2006-2010
年度 2007
摘要 地球温暖化が農業生態系に及ぼす影響について以下の具体的成果が得られた。その結果、中期計画で目標としている、圃場スケールでの包括的な水田生態系応答モデルの開発及び地域スケールでのイネ収量変動の広域評価手法の開発のためのデータ・知見が集積された。高解像度気候変化シナリオの作成のための方向性を定め、4年目以降のリスク評価に向けた基盤が順調に整いつつある。また、普及に移しうる成果として、「モデル結合型気象作物データベース」が開発され、圃場スケールのイネ成長モデルの多地点、多年次の検証が予定以上に進み、顕在化しつつある温暖化影響の定量的評価が可能になった。さらに、中期計画で当初予定していなかった2007年夏季の異常高温に関する緊急調査は、調査結果のプレスリリースを行うなど迅速に対応した結果、社会的にも注目され、本成果が将来予測のみならず今日の収量変動の要因解明にも大きく貢献することを示した。1) 水田開放系CO2増加(FACE)・水温上昇実験、日中FACE共同解析を通じて、水田生態系応答モデルの検証・改良のためのデータ・知見を収集した。FACE・温暖化実験、FACE地点間比較解析は世界初の試みで、高CO2・温暖化環境下で得た土壌・作物応答の知見は、温暖化影響の実験的解明・モデルの検証・改良に大きく貢献する。2) 気象と栽培試験を連携させた「モデル結合型作物気象データベース」を開発し、圃場スケールのイネ成長モデルの多地点・多年次検証、収量の時空間変動解析、2007年夏季の異常高温下における作況解析等に活用した。3) タイ、中国の地域収量変動を、水利用と投入窒素から簡易に推定するモデルを開発した。メコンデルタでは塩分濃度が年間作付面積率を通じてコメ生産に影響していることを示し、脆弱性評価のためのモデル構造を決定した。またメコン流域においても、容易に入手できる入力データから、実態をよく反映した簡易収量推定モデルが開発された。4) 現状の領域気候モデルが、暑夏の日最高気温などの極値再現性が低いことを示し、統計的手法との併用による高解像度気候変化シナリオ作成の方向性を定めた。
カテゴリ 水田 データベース

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