課題名 | リンゴわい化栽培におけるJM台木等を利用した低樹高省力型栽培技術の確立 |
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研究機関名 |
宮城県農業・園芸総合研究所 |
研究分担 |
園芸栽培部 |
研究期間 | 完H11~15 |
年度 | 2003 |
摘要 | 国研で開発した新わい性台木を用いて、樹高2.5m以下の脚立を用いずに高品質果実が生産できる栽培とカバークロップなどによる除草剤を使用しない環境に優しい栽培を実現し、高齢化、婦女子化が進む農業労働環境に対応できる低樹高省力型栽培技術を確立する。 改良ソラックス樹形が「ふじ」以外の品種へ適応可能かどうかの確認。JM7台の新樹形の収量性や作業性比較。各台木と樹形を組み合わせで収量、果実品質、樹体生育の比較検討。新わい性台木導入面積;30 ha、粗生産額;285,000千円 JM7台を用いたふじの場合、低樹高仕立ては困難である。改良ソラックス樹形は目標の最高結果部位高2.5m以下を実現できる可能性がある。それに伴い、剪定、摘果等の作業時間も脚立をほとんど使用しないため省力化が図られる。改良ソラックス樹形を育成する場合の主幹延長枝の取り扱い法については、副梢の発生が多く早期に結果枝、花芽の確保が可能である、苗木時のビーエー処理と毎年の主幹延長枝の切り返しが有効である。 改良ソラックス、改良ソーレンの両樹形は、主幹形に比べて低樹高で作業時間の短縮が図れ、収量水準、果実品質もほぼ目標値に達する。‘ふじ’以外の品種は、枝の出にくい品種では側枝を長く使う必要があるものの、1樹当たり10kgの収量はほぼ達成できるので実用性がある。改良ソラックス、改良ソーレン樹形の比較では、数字上に現れないものの、改良ソーレン樹形の方が側枝の長さが均等に配置できるために管理はしやすかったので、樹高1.5~2.0mで樹形を維持するのであれば改良ソーレンが適している。大規模な園地で積雪のない地帯であれば、この極わい性台木を用いた改良ソラックス、改良ソーレン樹形が適用可能。改良ソーレンに適した品種、適さない品種は、側枝の発生程度で判別できる。改良ソーレン、ソラックスに適した側枝数は、8本。リシマキアとヒメイワダレソウは、ダニの繁殖抑制効果がある。 JM7台を用いて改良ソラックス樹形に仕立てた樹の樹齢を増したときの収量、果実品質、作業性の推移を把握する必要がある。 リンゴ極わい性台木「JM5」を中間台とした「ふじ」の栽植法(普及技術) リンゴの低樹高栽培を実現する改良ソーレンと改良ソラックス樹形(普及技術) |
研究対象 | リンゴ |
戦略 | 園芸 |
専門 | 栽培生理 |
部門 | 果樹 |
カテゴリ | 病害虫 栽培技術 省力化 除草剤 台木 低樹高 繁殖性改善 品種 リシマキア りんご わい化 |