要約 L型非定型BSE感染牛脳乳剤を脳内に接種した緬羊は、明確な臨床症状や脳での重篤な空胞化を示さない。しかし、異常プリオン蛋白質は緬羊の脳に蓄積し、スクレイピー感染羊とは異なる蓄積形態や体内分布を示す...
要約 異常プリオン蛋白質のN末端領域は、正常プリオン蛋白質とは違う特徴的な立体構造を形成する。この領域に結合する抗体は正常プリオン蛋白質との識別を可能とし、異常プリオン蛋白質のみを検出する。 キーワー...
国内新規のアルボウイルスの性状解明とRT-PCRによる検出法の開発
要約 近年、国内への侵入を繰り返し、牛の異常産との関連が疑われるサシュペリウイルスとシャモンダウイルスを、RT-PCRにより高感度に検出することができる。これらのウイルスは、欧州に出現した新興ウイルス(シ...
日本国内では少なくとも6血清型のブルータングウイルスが分離されている
要約 1985~2008年に国内で分離されたブルータングウイルスRNA分節2の解析結果は、少なくとも血清型2、3、9、12、16および21の6血清型が国内に侵入したことを示している。 キーワード ブルータングウイルス、血清...
異種動物間PMCA法を用いたスクレイピープリオン蛋白質の超高感度検出
要約 正常なマウスの脳乳剤を基質とするPMCA法(異種動物間PMCA法)により、ヒツジスクレイピーに由来するプロテアーゼ抵抗性の異常プリオン蛋白質(PrPSc)を高感度で増幅・検出することができる。 キー...
紫トウモロコシのアントシアニンを含む色素は反芻家畜の酸化防御を向上させる
要約 強い抗酸化活性を示す紫トウモロコシのアントシアニンを含む色素は、給与によって血液の抗酸化酵素および酸化抵抗性を向上させることから、反芻動物向けの機能性飼料として活用できる。 キーワード 乳牛、紫...
要約 紫イネは、良好なサイレージ発酵品質を示し、抗酸化物質のアントシアニンを多く含む。その家畜への給与は抗酸化酵素の活性を上昇させることから、機能性物質の供給源として有効である。 キーワード ウシ、紫...
要約 フェストロリウムサイレージのTDN含量は成分分析によるリグニン含量、脂肪含量、灰分含量の値から推定できる。推定式はTDN含量=-3.397×リグニン+2.860×脂肪-1.552×灰分+80.133であり、既存のイネ科牧草向け...
異常産を起こすアイノウイルスとピートンウイルスの間には、遺伝子再集合が起こる
要約 アルボウイルスであるアイノウイルスとピートンウイルスが自然界で重複感染した際に、遺伝子再集合により新しいウイルスが生じ、抗原性や病原性が変化した新しいウイルスの出現が懸念されるため、おとり牛か...
要約 羊スクレイピーは不均一な異常プリオン蛋白質(PrPSc)の集合体によって起きる疾病であり、プリオンの選択的増幅は、異種動物のみならず同種動物間の伝達でも生じる。この潜伏しているプリオンの選...
プリオンの異種動物への馴化に伴う異常プリオン蛋白質の構造変化
要約 マウスの異常プリオン蛋白質(PrPSc)の立体構造を特異的に認識するモノクローナル抗体(mAb 3B7)とスクレイピープリオン継代マウスの脳内のPrPScの反応性の変化は、プリオンの馴化に伴...
スクレイピー由来異常プリオンタンパク質の土壌からの高感度検出法
要約 Protein misfolding cyclic amplification(PMCA)を応用することにより、土壌中のスクレイピー由来異常プリオンタンパク質を抽出法よりも高感度に検出することができる。 キーワード スクレイピー、Chandler...
モンゴル国の草原における牧民による自立的な井戸改修・維持管理手法の開発
要約 モンゴル国の草原において、井戸を拠点とした牧民のグループ化を行い、井戸修理チームによる井戸修理・維持管理体制を確立した。あわせて、資金調達の手段として羊を拠出することによるファンドを設立し、こ...
大果で北海道向きのブルーベリー新品種「CW1」および「CW7」
要約 ブルーベリー新品種「CW1」および「CW7」は、「コビル」と「ウェイマウス」の交雑品種である。「CW1」は8月上中旬、「CW7」は8月中下旬が収穫期で、いずれも大果で、圃場での耐寒性がやや強または中で、北海...
スクレイピー感染羊体内におけるプリオンは不均一な集合体で存在する
要約 スクレイピー感染羊の体内には、マウスへの伝達試験において異なる症状と潜伏期間を示す複数のプリオンが混在する。 キーワード ヒツジ、スクレイピー、プリオン、異常プリオン蛋白質、感染試験 背景・ねら...
抗プリオンタンパク質モノクローナル抗体の開発と単鎖型抗体の作出
要約 モノクローナル抗体T1およびT2は異常プリオンタンパク質の検出に有用であり、T2は牛海綿状脳症のスクリーニング検査キットや確定診断に活用できる。単鎖型T2抗体はプリオン増殖抑制効果を示し、プリオン病防...
ウシ乳腺上皮細胞の血管内皮増殖因子発現に及ぼす泌乳関連ホルモンの作用
要約 血管の新生や透過性を亢進する因子である血管内皮増殖因子(VEGF)の発現はウシ乳腺組織では乾乳期よりも泌中乳期に増大する。ウシ乳腺上皮細胞におけるVEGFの発現は泌乳関連ホルモンであるプロラクチン、グ...
要約 ヘミセルロースの成分であるキシランを分解する新しい高度好熱嫌気性細菌を羊ふんから単離した。本細菌はCaldicoprobacter oshimaiと命名され、新科(新種・新属に次ぐ三番目の上位分類)として国際...
黒毛和種繁殖雌牛への海藻粉末給与は夏季の発情時運動量の減少を抑制する
要約 黒毛和種繁殖雌牛では夏季に発情中の運動量が減少するが、褐藻由来の海藻粉末を給与することにより発情中の運動量減少を抑制する。 キーワード 牛、黒毛和種、発情周期、海藻粉末、行動量 背景・ねらい 九州...
要約 感受性マウスに伝達した定型BSEプリオンは感受性宿主域が変わり、抵抗性マウスへも伝達が可能となる。このとき、抵抗性マウスの脳内には、複数の蛋白質分解酵素抵抗性の異常プリオン蛋白質の断片が検出さ...