稲わら堆肥連用はメコンデルタ水田に増収をもたらし、炭素隔離に貢献する
要約 ベトナム・メコンデルタの水田における長期連用試験より、ヘクタールあたり6 tの稲わら堆肥の施用は、無施用に比べ、水稲収量を乾期作で0.75~0.87 t、雨期作で0.91~0.96 t高め、土壌炭素量を年間356~401 ...
車速連動ブロードキャスタの播種作業への適用による水稲乾田直播栽培の省力化
要約 車速連動ブロードキャスタを水稲乾田直播栽培での播種作業に適用できる。適正な作業幅は約8mであり、一般的なグレーンドリルによる播種作業に比べて所要時間を約1/3に短縮できる。表面散播での苗立ち率は砕...
イネの耐塩性遺伝子OsSOS2の変異は放射性セシウム吸収を抑制する
要約 イネの耐塩性遺伝子OsSOS2が変異することで、コメの放射性セシウム濃度は低下する。その原因は根のナトリウム濃度上昇に伴うカリウムトランスポーター遺伝子OsHAK1の発現が低下し、根の放...
水稲、麦、大豆、牧草などに対応し、高速点播が可能な高速高精度汎用播種機
要約 1台で水稲、麦、大豆、そば、トウモロコシ、牧草など様々な作物に対応可能な播種機である。水稲、麦、そばでは5~10km/hの高速播種が可能で、乾田直播では点播を実現する高精度な播種が可能である。 キーワ...
要約 水田環境でアンモニア態窒素濃度が上昇すると、イネの根による窒素吸収能力は低下する。アンモニア態窒素吸収能力を調整する遺伝子OsACTPK1を同定した。 OsACTPK1の機能が失われたact...
ガーナの河川氾濫原が畔のない天水条件でも生産性の高い稲作適地となる
要約 ガーナで未利用の河川氾濫原は、畦畔および灌漑設備のない天水条件においても、土壌炭素量の高い土地の選定と、欠乏する硫黄成分の施用を組み合わせることで、施肥窒素の利用効率に優れ、最大5.4 t ha-...
水稲の無代かき栽培および疎植導入時の温室効果ガス排出量評価(LCA)
要約 水稲の慣行栽培技術と新規導入技術(無代かき・疎植)の環境影響評価(LCA)を行うと、秋田県の無代かき栽培では温室効果ガス排出量が主に田面からのメタン発生量の減少により約30%削減されるが、疎植の効果はわ...
要約 有機農業に取り組む生産者等が活用できる、麦作適期除草技術を導入した暖地水田二毛作体系、生物的土壌消毒を導入したホウレンソウ施設栽培体系、不織布浮きがけ法を導入した高冷地露地レタス栽培体系等をわ...
WCS用稲「たちすずか」の高品質サイレージ調製には黄熟期以降の収穫が良い
要約 「たちすずか」を乳熟期にサイレージ調製すると、材料草の乾物率・単少糖類含量が低いため、乳酸菌を添加しても不良発酵するが、黄熟期以降は材料草の乾物率・単少糖類含量が高まるため良好に発酵し、窒素多...
ルミノメーターとATP測定キットによる簡易・迅速な土壌微生物バイオマス推定法
要約 土壌と蒸留水を市販のミキサーで懸濁し、その懸濁液のATP含量を小型ルミノメーターと市販のATP測定キットを用いて測定することにより、簡易・迅速に畑土壌の土壌微生物バイオマスが推定・評価可能となる。 ...
水田輪作体系乾田直播栽培における収量マップを用いた基肥可変の施肥増収効果
要約 大区画圃場の水田輪作体系乾田直播栽培において収穫情報マッピングシステムの収量マップを利用して基肥窒素を可変施肥することにより水稲収量が7~17%増収する。基肥窒素の可変施肥による単収の増加により60...
アンモニアガス回収で製造した液体硫安の水田への簡易で均一な流入施肥技術
要約 堆肥化過程で発生するアンモニアガス回収に由来する液体硫安を水田に簡易でかつ均一に流入施肥するためには、水口に波板等で仕切り壁を設置し、一定の高さに設置した容器中の液体硫安をサイフォン方式でチュ...
国際連携研究で大気CO2濃度上昇時のコメの収量予測の信頼性を向上
要約 16種類のコメ収量予測モデルを用いて、CO2濃度が上昇した際のコメ収量の予測精度を、実測値との比較から評価したところ、個々のモデルの予測値には大きなばらつきがあったが、複数の予測モデルの...
米ぬか施用による土壌の物理・化学性の変化がコナギの生育を抑制する
要約 土壌極表層の水中沈定容積とコナギの個体数には有意な負の相関が認められる。移植時に米ぬかを施用すると、移植後1ヶ月間の前半では土壌溶液の電気伝導度(EC)、後半では水中沈定容積の増大により、補完的に...
圃場とチャンバー実験で得られたイネの光合成パラメータと葉身窒素の密接な関係
要約 大気CO2濃度の上昇が水稲に及ぼす影響を数値予測する上で核となる光合成モデルの主要パラメータは、圃場における開放系大気CO2増加実験やチャンバー実験に関わらず、葉身の窒素含量の...
カリ無施用のポット栽培試験による放射性セシウムの玄米への移行リスク評価
要約 カリ無施用ポット栽培試験を行うと、現地圃場試験に比べ土壌中交換性カリ含量が極端に低下しやすく、交換性カリ含量が低下した条件における放射性セシウムの玄米への移行リスク増大を単年度で評価できる。 ...
要約 東北および北陸地域におけるタマネギの春まき夏どり作型の開発により、これら地域での生産性が慣行の秋まき作型より向上し、端境期出荷も可能となる。公表した栽培マニュアルから、適品種選定等栽培技術情報...
水による土壌撹拌・除去方式の除染圃場におけるカリ施肥管理は重要である
要約 水による土壌撹拌・除去方式によって除染すると、玄米の放射性セシウム濃度は低下する。しかしながら、除染した圃場でも、交換性カリ含量が減少する場合には移行係数は必ずしも低下しないため、交換性カリ含...
FOEAS導入圃場で不耕起播種機を用いた低コストな水稲・小麦・大豆輪作体系
要約 FOEASを導入した大規模営農において、高能率な大型不耕起播種機の使用、事前の耕起・整地による水稲乾田直播、小麦の追肥重点施肥、大豆の不耕起播種等を用いた技術体系により、全算入生産費を慣行対比で稲...
窒素過剰施用に伴う茎葉型WCS用イネの窒素含有率の上昇と発酵品質の低下
要約 茎葉型WCS用イネ「リーフスター」を極多肥栽培しても、イネの硝酸態窒素含有率は急性硝酸塩中毒の基準値には達しないが、窒素肥料や牛ふん堆肥を多量施用すると、イネの窒素含有率が上昇し、調製サイレージ...