性判別のためバイオプシーした牛胚の卵丘細胞と共培養後の受胎性

タイトル 性判別のためバイオプシーした牛胚の卵丘細胞と共培養後の受胎性
担当機関 山口県畜産試験場
研究期間 1995~1997
研究担当者 伊藤 智
樫原孝正
市野清博
松岡一仁
嶋屋佳子
発行年度 1996
要約 牛胚をバイオプシー後、卵丘細胞のシートが形成されたTCM-199培地で3~23時間培養し、新鮮または凍結融解後移植した結果、新鮮胚で90.0%、凍結融解胚で52.6%の受胎率が得られ、卵丘細胞との共培養はバイオプシー胚に有効である。
背景・ねらい  胚の性判別技術は農家の経営形態に応じた性の子牛を生産できるとともに、希望する性の牛群を揃えることが可能で、試験や改良を効率的に進める上でも非常に有効な技術である。しかし、胚に切断損傷を与えるため、生存性や受胎性が劣り、実用上の障害となっている。そこで、切断2分離胚の受胎性向上に効果の認められた卵丘細胞との共培養法の応用性を検討するため、細胞の一部を切除した胚を卵丘細胞のシートが形成されたTCM-199培地で3~23時間培養後、移植または2ステップストロー法による凍結を行い、新鮮及び凍結融解胚の受胎性について調査した。
成果の内容・特徴
  1. Ham's F-10培地中で、ルビーメスにより栄養膜の一部を切除した32胚をTCM-199・卵丘細胞共培養下で3~23時間培養した結果、初期胚盤胞でバイオプシーした1胚は途中変性したが、31胚は胞胚腔の再形成が認められ、生存率は96.9%であった。
  2. バイオプシー後卵丘細胞と3又は23時間共培養した新鮮胚を10頭に移植した結果、9頭(90.0%)が受胎し、すべて正常な産子を分娩した。伊藤ハム社のXYセレクターを用い、 PCR法による性判定を行った結果、性一致率は88.9%であった(表1)。
  3. バイオプシー後培養した21胚を10%グリセリンを耐凍剤として2ステップストロー法で凍結・融解後1~30時間培養した結果、後期桑実胚で3時間培養した1胚及び胚盤胞で17時間培養した1胚が変性していたが、残りの19胚は凍結前の形態に復帰し、生存率は90.5%であった(表2)。
  4. 凍結融解後、形態を確認した19胚を移植した結果、10頭(52.6%)が受胎した。培養時間別の受胎率は、3~4時間培養区が50.0%(6/12)、6~7時間が100%(3/3)、17時間以上が25.0%(1/4)であった。バイオプシー時の発育ステージ別の受胎率は後期桑実胚33.3%(1/3)、初期胚盤胞50.0%(1/2)、胚盤胞60.0%(6/10)、拡張胚盤胞50.0%(2/4)であった。性一致率は80.0%であった(表2、3)。
成果の活用面・留意点 供試した胚の品質は、Aランクである。共培養の時間は6~7時間が適当と考えられる。
図表1 210295-1.jpg
図表2 210295-2.jpg
図表3 210295-3.jpg
カテゴリ 経営管理

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