トウモロコシのラップサイレージ調製技術

タイトル トウモロコシのラップサイレージ調製技術
担当機関 鳥取県畜産試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者 桑田幸人
妻由道明
森本一隆
千代隆行
田川佳男
田中巧
発行年度 1997
要約 切断したトウモロコシをポリプロピレンクロス袋に充填することにより、トウモロコシのラップサイレージが調製できる。サイロ施設が不要で、圃場内での調製と保存が可能となる。
背景・ねらい  イタリアンライグラス等のグラス類で普及しているロールラップサイレージ方式は、サイロや倉庫等の貯蔵施設を必要とせずサイレージの運搬及び取出し が簡単であるといった利点がある。
 しかし、トウモロコシ等の長大作物のロールラップサイレージ調製技術については、小型のミニロールベール(50Kg程度)の報告はあるが、大型のラッピングマシーンに対応したものはない。そこで、グラス類で普及している大型ラッピングマシーンに対応したトウモロコシのラップサイレージ調製技術の確立と実証について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 作業行程:刈り取り→充填→ラッピング→積み上げ・貯蔵(図1)
  2. 充填方法:刈り取ったトウモロコシを、タワーサイロ用のブロアーを用いてポリプロピレンクロスの袋(口の円周370㎝、高さ250㎝)に充填し(約500kg)、ベールグリッパーにより押圧、更に人の足により詰込み材料を整形する。
  3. ラッピング方法:袋詰めトウモロコシの形態を保つことと、高い気密性を確保するためラッピングは通常の2倍の12層6回巻とする(材料費積算・表1)。
  4. 刈り取り時期は詰め込み後の排汁を少なくするため、黄熟期後半から成熟期とする。
  5. サイレージの出来上がりは、色・臭い等、良好であり、飼料成分についてもタワーサイロのものと大差がない(表2)。
  6. 詰め込み後2年間保存したサイレージの品質の変化は認められない。

成果の活用面・留意点
  1. 固定サイロ施設が不要で、圃場内でのサイレージ調製と保存が可能であり、収穫量に合わせてサイレージ貯蔵量を増減させることが出来る。
  2. 袋への充填密度を高くすることと、詰め込みを均等にする必要が有る。
  3. 充填する袋の大きさは、保有しているラッピングマシーンの能力に合わせることと、コストダウンのために、既製の袋を利用することも検討する必要が有る。

図表1 210367-1.gif
図表2 210367-2.gif
図表3 210367-3.gif
カテゴリ イタリアンライグラス コスト とうもろこし

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