カキ「新秋」のジベレリン処理によるへたすき抑制法

タイトル カキ「新秋」のジベレリン処理によるへたすき抑制法
担当機関 奈良県農業試験場
研究期間 1997~1998
研究担当者 澤村泰則
発行年度 1997
要約 ハウス栽培のカキ「新秋」において、開花後のジベレリン処理により、人工受粉並の結実が確保でき、人工受粉では多発するへたすきが抑制できる。
背景・ねらい  ハウス栽培向きの甘柿として期待されている「新秋」は、糖度が高く、大果であることが高く評価されている。しかし、へたすきが発生しやすく、商品化率の低下や、商品価値の低下をまねいている。そこで、ジベレリン処理により単為結果させて、へたすきを抑制する。
成果の内容・特徴
  1. 場内の普通加温ハウス(加温開始2月3日、満開4月7日、収穫9月22日)の5年生樹を用いた。人工受粉は花粉希釈率5倍、10倍、20倍で行った。ジベレリン処理は受粉せずに満開10日後に濃度200ppm、100ppm、50ppmで果実に散布した。処理は、結果母枝単位で行った。
  2. へたすきは人工受粉では多発するが、ジベレリン処理では発生が少なく、その程度も軽減される(図2)。
  3. ジベレリン濃度は、50ppmでも結実程度が人工受粉並であり、実用的に十分である(図1)。
  4. ジベレリン処理で、果実がやや小さく、着色がやや遅れるが、糖度への影響はみられない(表1)。
  5. 以上より、満開10日後にジベレリンを50ppmで果実に散布することにより、結実が確保でき、へたすきを抑制できる。

成果の活用面・留意点  「新秋」をハウス栽培品種として導入する場合、ジベレリン処理により結実確保とへたすき抑制がはかれる。しかし、ジベレリンは、「富有」以外には農薬登録がなく、今のところは使用できない。
図表1 210415-1.gif
図表2 210415-2.gif
図表3 210415-3.gif
カテゴリ 病害虫 かき 受粉 単為結果 農薬 品種

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