ブドウ(アレキ)の幼果期における葉柄内アンモニア態窒素濃度の適正レベル

タイトル ブドウ(アレキ)の幼果期における葉柄内アンモニア態窒素濃度の適正レベル
担当機関 岡山県立農業試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者 依田征四
田村史人
藤井雄一郎
発行年度 1997
要約 ブドウ「マスカット・オブ・アレキサンドリ」の養液栽培において、果粒重11g以上、糖度16度以上の果実を生産するためには、幼果期(満開後10~14日頃)の第5節葉葉柄内のアンモニア態窒素が40~120ppmの範囲となるように管理することが望ましい。
背景・ねらい  ブドウの生育初期に、樹体内の窒素レベルが適正であるか否かを、簡易にかつ迅速に判断する方法を確立することは、追肥の必要性の有無など、その後の肥培管理を適正に行う上で重要である。そこで、パーライトを培地資材とした養液栽培を行い、幼果期(満開後10~14日頃)の葉柄搾汁液のアンモニア態窒素濃度と果実品質・収量との関係を検討し、適正範囲を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 幼果期(満開後10~14日頃)、果粒軟化期及び成熟期に第5節葉葉柄を採取し、ニンニク搾り器で搾り、搾汁液のアンモニア態窒素濃度をイオンクロマトグラフィーで測定した。
  2. アンモニア態窒素濃度と成熟果実の品質・収量との関係を検討したところ、いずれの時期においても、濃度が高ければ高いほど、果粒は大きく、糖度は低く、房重は大きい傾向が認められ、この関係は幼果期において最も緊密であった(表1)。しかし、収量との間には関係が認められなかった(表1)。
  3. 成熟果実の果粒重とアンモニア態窒素濃度、糖度とアンモニア態窒素濃度との関係から、果粒重が11gを超え、糖度が16度を超える果実を生産するためには、幼果期における第5節葉の葉柄搾汁液のアンモニア態窒素濃度は約40~120ppmとなることが望ましいと思われた(図1-A 、-B)。
  4. この試験では、房重とアンモニア態窒素との間にも相関関係が認められるが、房の大きさは花穂整形などの栽培管理で変わるので、あまり重要視しなかった。

成果の活用面・留意点 今後地植えの一般栽培における適合性を検討する必要がある。
図表1 210419-1.gif
図表2 210419-2.gif
カテゴリ 栽培技術 にんにく 肥培管理 ぶどう 養液栽培

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